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真珠の種類と意外な真実

2017.10.19 更新

パールについて

パールあこや真珠淡水真珠南洋・白蝶真珠黒蝶真珠マベ真珠花珠

真珠の種類と意外な真実

本来の花珠という呼び方は、養殖屋さんが、採れたての生珠の中に一際目を引く美しさの珠に対して使っていた表現です。つまり客観的な基準は元々ありませんでした。

宝石の中でも真珠はちょっと特殊

真珠はその他の鉱石などとは異なり、生き物である貝から生まれる宝石です。
一年かけて、母貝の中で育ちます。
なので、真珠を生産することは、半分は漁業と言うことができます。
いちごやみかんのように、海で真珠を育てて、それを年に一回収穫すると言うようなイメージです。
当然ながら、海の状態などによって真珠自体の値段は変化します。
スーパーに並ぶみかんが、その年の出来によって価格が変わるのと同じですね。

そういった事情もあり、真珠の評価というのは実はとても曖昧です。
国内大手のとあるブランドさんですら、複数人で値段をつけ、それをすり合わせて決定しているようです。

いろいろな真珠

ひとえに真珠と言っても、実に様々な真珠がありますので、このページでは、海や湖で取れる本真珠についてご紹介いたします。
本真珠とは、作り物ではない天然または養殖の真珠のことを指します。

あこや真珠

日本で真珠といえば、古事記や日本書紀にも登場する、あこや真珠です。
1893年に日本で初めてあこや真珠の養殖に成功しました。
現在は中国でも養殖されるようになりましたが、クオリティは低いです。
日本のあこや真珠は、海外からも最高品質の評価を受けています。

小粒でも貴重

あこや真珠には小さいサイズ(2mm、3mm)があり、この小さいサイズを養殖するには特殊な高い技術が必要となるため、非常に貴重なサイズとされています。

大きさよりも美しさ

大粒で知られる南洋真珠の方が、その大きさのために、高級なイメージがついていたりもしますが、巻きの厚さ、輝き、透明感など美しさにおいてはあこや真珠の方が格段に上だと言えます。

本真珠とは

“本真珠”と呼称されるものは、一般的にはこのあこや真珠を指していることがほとんどです。
元々はフェイクか本物かをわかりやすく区別するために本物の真珠を“本真珠”と呼ぶようになったと言われており、フェイクではないという意味で淡水パールのことも本真珠と呼ぶことがありますので、ご注意ください。

淡水真珠

淡水真珠はイケチョウ貝という大型の二枚貝から採れる真珠で、池蝶真珠とも呼ばれたりします。
無核で成長し1つの貝から20個~40個も採れるため安価で、ジュエリーよりはアクセサリーによく使用される真珠です。
無核のため真珠層はあこや真珠より厚いといえますが、透明感や輝きの深みにおいては、やはりあこや真珠には劣ってしまいます。
日本国内では琵琶湖などで養殖されていますが、多くは中国で養殖したものが輸入されています。

南洋・白蝶真珠

白蝶貝(しろちょうがい)から採れる真珠です。
白蝶貝は30cm以上になる場合もあるほどの南洋真珠最大の真珠貝なので、その真珠ともなれば直径19mmくらいにまで育つことがあります。
色味は、インドネシアやフィリピン海域ではゴールドが多く、オーストラリア海域ではシルバーが多いようですが、あこや真珠のようなブルー系・グレー系が採れることもあります。

黒蝶真珠

黒蝶貝(くろちょうがい)から採れる真珠です。
黒蝶貝はタヒチなど熱帯~亜熱帯に棲息し、日本では沖縄や小笠原で見られます。
黒系、緑系、グレー系、赤系など多様な色味が特徴です。
比較的に活動的な真珠貝なので、真珠が回転し、歪んだ真珠(バロック)も多く見られます。
バロックは変形具合を楽しむもので、「ふつうじゃイヤ」という方に人気です。

マベ真珠

マベ真珠はマベ貝を母貝とする主に半球形の真珠です。
色はシャンパンクリームが主流で、光沢は独特です。
マベ貝は熱帯、亜熱帯海域に棲息し、日本では奄美大島より南の琉球列島で見られます。
半球形のため、イヤリングやペンダントトップに使われることが多いです。

花珠の真実

テレビショッピングなどでもよく耳にする「ハナダマ(花珠)」ですが、この呼び方の本当のトコロをお教えします。

本来の意味

本来の花珠という呼び方は、養殖屋さんが採れたての生珠の中に一際目を引く美しさの珠に対して「花のように美しく最高の珠だ!」ということで、使っていた表現です。つまり客観的な基準は元々ありませんでした。

真珠科学研究所による鑑別

1990年ごろに設立された真珠科学研究所により、真珠のグレーディング、鑑定業が始まりました。
その中で、オーロラ花珠という呼び名が生まれました。
花珠と認められることで販売しやすくなるため、多くの真珠に花珠の鑑別書がつくようになりました。

花珠の氾濫

インターネット時代に入り、実物を見ないまま高価な真珠を購入するお客さんの不安を和らげるために、鑑別書が必要とされる機会が増えました。

その結果、オーロラ天女花珠、オーロラ花珠、特選オーロラ花珠、オーロラ花珠落ち、訳ありオーロラ花珠、オーロラ花珠A,オーロラ花珠B、花珠以外にもオーロラ天女、オーロラ彩凛珠、オーロラ真多麻、オーロラ彩雲珠etc…と、実際どれがいいのかわからない状況になってます。

Mariterraの真珠の仕入先が、実際に真珠化学研究所に送って調べたところ、当社基準BランクとCランクの間くらいで、花珠鑑定が取れました。
つまり、当社基準Bランクよりも下と評価している真珠でも、真珠化学研究所の評価は花珠真珠ということになるのです。

多くの方が、業界基準でA~Cランクがあり、その上に花珠真珠があると信じておられます。
しかし、花珠という呼び方はとても曖昧なものです。
各社の基準でランク付けされているので、販売業者や鑑別機関によってその基準に差があります。

現代では、一概に花珠=最高品質とは言えなくなっています。
しかしながら、「花珠=一定基準以上の奇麗な真珠」と言うことはできるでしょう。

実は曖昧なランク

S、A、B、Cなどとランクがついているものがありますが、実は真珠業界の統一評価があるわけではないです。
それぞれの真珠の特徴をお客さんに伝えるために、各社が自由な基準で決めています。
従って、あるショップのBランクが、別のショップにとってのAAランクということは日常茶飯事です。
ランクだけで選ぶのは危険です。

良い真珠の選び方は、輝き(テリ)、真珠層の厚さ(マキ)、キズ、形、の4つをよく見て、それを好みの色とサイズで。
最後は、自分の気持ちがグッと来るものを選んでください。

難しいという人は、自分がどのくらい真珠に映り込むかを見るとわかりやすいですよ。
ぼやっと黒い陰が映るだけか、人の形に見えるか、ピースした指まで映り込んで見えるのかなどが判断するポイントです。
テリが良い真珠ほど、細部までよく見えるのです。
ネットで買う場合は、カメラや周囲の小物、隣合った真珠同士の映り込みをチェックしてみてくださいね。

ただし、全てにおいて奇麗な大粒の真珠を一連のネックレスで購入すると、驚くような価格になるため、ほとんどの人がどこかで妥協することになります。

一粒タイプなら最高の真珠をお手頃な価格で手に入れることができます。
Mariterraでは、一粒タイプのネックレスも取り扱っていますので、チェックしてみてください。

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