COLUMN
2020.02.27 更新
メッキゴールドフィルド金属アレルギーゴールドメッキヴェルメイユ
ラフにゴールドカラーを楽しむことができることで広まった「GP」ことゴールドメッキ。
実はメッキのバリエーションはゴールドだけとは限らないのです。
今回はGPを含めた様々な「メッキ=Plateing」の世界についてお届けします。
目次
メッキを簡単に一言で説明するなら「金属でコーティングすること」です。
そのためゴールドでコーティングをしたのであれば、ゴールド(Gold)とメッキ(Plateing)のイニシャルをとって「GP」と表記します。
まるで魔法をかけたかのようにリーズナブルにゴールドなどの輝きを楽しむことができることもあって、現在ではハイブランドをはじめジュエリー業界では一般的な技法となりました。
そのほかにもコーティングにより金属の酸化を遅らせる効果が期待できるというメリットもあります。
例えば酸化により黒ずんでしまうシルバーでもメッキをかけることで美しい見た目を長く楽しめるようになります。
また特定の金属にアレルギー反応を起こしてしまう人でも、メッキによるコーティングでアレルギー反応が緩和されるという点も注目されています。
※ただし金属アレルギーの条件や症状の重さには個人差があるのでご注意ください。
メッキの種類はGPだけに限りません。
プラチナのような輝きが楽しめるメッキや金属に鮮やかなカラーを施すカラーメッキなど、どんな金属でコーティングするかによって仕上がりも変わるので一般的なメッキの種類についてまとめてみました。
ゴールドには18Kや24Kというように頭に数字がついていますよね。
この数字はどれくらいゴールドを含んでいるかを表す大事な表記なのです。
数字が大きいほどゴールドを含んでいることになるので、実はメッキをしたときにも18KGPと24KGPでは仕上がりの色がちょっと違います。
メッキをする業者、土台となる金属の状態にもよりますが基本的には数字が大きいほど濃いゴールドカラーに仕上がります。
例えばイエローゴールドのような明るい色味がお好きな方には23KGPや24KGPを施したジュエリーなどをおすすめしてみても良いでしょう。
女性に人気の高いピンクゴールドですが実は100%ゴールドだけで出来てはいないのです。
ゴールドをベースとして銅や銀、パラジウムといったほかの金属を混ぜ合わせることによりピンクがかった独特な色味が生まれます。
例えばいろいろなショップでピンクゴールドのジュエリーを見比べた時に色味が少し違うと感じることがあります。
これは銅や銀、パラジウムといった金属の配合率に違いがあるため色味に変化が出るからなのです。
もちろんピンクゴールドメッキでも同じことが言えます。
ピンクゴールドが好きな方はちょっと覚えておきたい豆知識ですね。
ゴールドの輝きを楽しめるのがゴールドメッキならば、プラチナのような輝きを楽しみたい方におすすめしたいのがロジウムメッキです。
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ロジウム自体がもともと強度の高い金属なのでメッキとして施すことでジュエリーの耐久性を高める効果が期待できます。
そのほかにも変色に強いといったメリットもあるため、ロジウムメッキを施したジュエリーやアクセサリーは今や一般的といってもいいでしょう。
パラジウムという金属は結婚指輪に使われることもある金属でこちらも見た目はほとんどプラチナにそっくりな金属です。
それもあってロジウムメッキではなくパラジウムメッキを施しているジュエリーもあります。
ただし、金属アレルギーの方はパラジウムないしはパラジウム含有の金属はアレルギー反応が起きる可能性があるため注意が必要でもあります。
とはいえ金属アレルギーに関してはパラジウムだけに限ったことではありません。
どの金属でアレルギー反応が出てしまうかは人によって様々です。
そういった観点からロジウムメッキでなくパラジウムメッキを選ぶ方もいればその逆の選択をする人もいます。
チタンはプラチナ以上に強度が高い金属なので、チタンそのものの加工はそう簡単ではありません。
しかしながら金属アレルギーが起こりにくいと言われていることから、チタンメッキが提案されるようになりました。
本来チタンはシルバーカラーの金属ですが別の金属などを配合することにより、カラーバリエーションがあります。
例えば上品でシックなブラウンカラーや男性でも身につけやすいブラックカラーのほか、ほかにも爽やかなグリーンカラーやグラデーション仕上げなどの一風変わったバリエーションもチタンメッキならではの楽しみ方です。
昨今ではGP以外に「GF」という表記も目にする機会が増えてきました。
このGFも実はメッキの仲間ですが、蓋を開けてみるとGPとGFにはある違いがあります。
そこでメッキと混同されやすい「GF」そして「ヴェルメイユ」についてもご紹介したいと思います。
GFとはゴールド(Gold)と「メッキする」「塗りつぶす」という動詞の過去形である(Filled)のイニシャルをとった名称です。
具体的なメッキとの違いですが
工程そのものが違うとはいえ、ゴールドの輝きを長く楽しむことができるといったメリットは共通しているので欧米でも取り入れられている非常に有名なコーティング技法です。
また、GFを施したアクセサリーやジュエリーも金属アレルギーが起こりにくいと言われており、GPと同じく一般的なコーティング技法として確立されています。
そのほかの技法ではヴェルメイユ(もしくはヴェルメイル)というカルティエでも取り入れられたコーティング技法も有名です。
ただしヴェルメイユと呼ぶためにはいくつかの条件があります。
メッキの場合はコーティングする金属も様々ですし、メッキする金属もシルバーや真鍮などから選ぶことができました。
しかし、ヴェルメイユの場合はスイス貴金属業界にて規格により18金や24金などのゴールドを厚さ1.5ミクロン以上でシルバー925にコーティングすることが条件とされています。
このように条件がしっかり決まっているヴェルメイユですが、現在でもアンティークジュエリーの中にヴェルメイユが施されたものがあるのでその耐久性についてはお墨付きといっても良いかもしれませんね。
ゴールドやプラチナでもお手入れが足りていないことにより変色することがあります。
メッキを施したジュエリーやアクセサリーにも同じことが言えるので、きちんとしたお手入れを日頃からすることはとても大切なことなのです。
うっかり水分がついた時はこまめに拭き取ることも大事
サビの原因となってしまうこともあるため、金属に水分はNGとされています。
そのため手を洗うときなどは指輪も外すことが望ましいですが、ついうっかりそのまま手を洗ってしまったりすることもあるかと思います。
ゴールドやロジウムはサビに強い金属ではありますが、水分がついたときはそのまま自然乾燥を待つのではなく柔らかい布で優しく拭き取るようにしましょう。
シルバー磨きのクロスなどもお手入れ用品としては有名ですが、メッキを施したジュエリーやアクセサリーに関してはメッキに無駄な傷をつけてしまう可能性もあるため控えた方が無難です。
その理由ですがシルバー磨きのクロスなどには研磨剤などが含まれています。
それは日頃からお手入れに使うことでメッキの層自体を少しずつ研磨していく=薄くしているのと同じことなのです。
表面の変化が気になった時ですが、まずはジュエリーショップなどに相談してみましょう。
ジュエリーやアクセサリーによっては再度メッキをかけ直せることもあります。
メッキの有無にかかわらずジュエリーやアクセサリーをはずした後は、柔らかい布(専用クロスが望ましいですがなければメガネ拭きでも代用できます)で優しく拭いてあげることが大前提です。
その理由ですが、水分だけでなく皮脂や汗も金属が変色を起こす大きな原因の一つだからです。
また夏場などは日焼け止めなども注意が必要な季節です。
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